Apple, iPhone7製造工場の労働環境を暴露される!!NYU学生が潜入!!

NYU(ニューヨーク大学)の大学院生、Dejian Zeng(デジアン・ゼン)さんは昨夏、iPhoneを製造するPegatronの上海工場で6週間働きました。Zengさんは米メディアBussiness Insiderのインタビューに答え、工場での中国人労働者の生活がどのようであったかをレポートしています。

自ら工場労働者となりPegatronの工場に潜入

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多くの労働者とは異なりZengさんは生計を立てるために仕事をするのではなく、工場労働における人権問題の研究のため、自らが工場労働者となり潜入。iPhone製造工場での労働を体験しました。

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Pegatronは台湾を拠点とするAppleの主要サプライヤーでiPhone6sやiPhone7などを製造しています。上海工場では約7万人の労働者が働いています。

仕事は1日1800回も同じことの繰り返し

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彼の仕事は「FATP」と呼ばれる部門の組み立てラインの最終段階でありiPhone6の背面にステッカーを貼り付け、ひたすらネジを締めるという作業。1日に1800回も同じ作業の繰り返し。作業中は組み立てラインのスピードに置いて行かれないように物事を考えている暇はなく、非常に迅速に行動しなければならなかったとのこと。

この作業について彼は「over and over again(何度も同じことの繰り返し)でとても退屈だった」と話しています。Pegatronの従業員は電子機器を持ち込むことができないため、工場内に音楽のような娯楽は一切ないとのことです。外部の機器が工場に入らないように、金属探知機を含む厳重なセキュリティ対策が施されています。

ひたすらiPhone6の組み立て作業をしていたZengさんでしたが、2016年9月の発売に先立ち、8月からはiPhone7の組み立てに仕事が切り替わりました。まだリリースされてないデバイスのため二重のセキュリティーチェックが必要となり、Appleのスタッフによる作業プロセスの監視もさらに厳しくなったそう。これは新製品に問題がないかを厳しくチェックするため。工場の管理は非常に慎重に行われ、常に綺麗に保つ必要があり、Appleのスタッフはホコリ1つにも非常に敏感だったとのこと。

1日12時間労働で月収450ドル、組み立てたiPhoneも買えず…

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1日12時間労働し、残業手当を含み1ヶ月間に450ドル相当の収入を手にしたとのことです。途中の休憩時間は無給のため、実質10.5時間分の賃金しか支払われていません。

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                                                  (Pegatronの寮の一室)

また、他の労働者とともに寮で暮らしていましたが、食費も自分で支払わなければいけなかったと言います。自分が組み立てていた端末1つすら購入できない額のため、同僚のほとんどはiPhoneよりもOppoなどの中国系のスマートフォンを使っていたとのことです。

非常に高い離職率。2週間で辞めていく労働者たち

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しかし、それでも労働者たちはまだ発売されていない新型iPhoneの製造に携わることを「非常にクールなこと」と考えていて、全員が次世代のiPhoneの製造に従事していることをはっきりと認識していたそうです。  ただ、離職率は非常に高かった模様。労働者が2週間か1ヶ月働いた後辞めていくのは日常茶飯事であったとのことです。

Zengさんは「従業員たちは仕事をお金を得る手段としてしか考えていません。仕事をキャリアとしてみることができない。仕事に取り掛かる目的が工場から出ていくことになってしまっているので、誰も工場での作業過程を楽しめない。」とそのことを分析しています。

一方、Pegatronでは非常に安全に注意を払っており、労働者たちの安全訓練は徹底して行われていたと明かしました。労働者はAppleの特別なアプリをダウンロードさせられ、セキュリティや残業についての情報を確認させられます。未成年労働者の問題などについても十分な注意が払われていたとのこと。

また、Appleの広報担当者はBussiness Insiderに対し、Appleは毎日Pegatronの施設にスタッフを配置し従業員が週60時間以上働いていないことを監視していると回答。賃金は過去5年間で50%以上上昇し、上海の最低賃金よりも高いと指摘しました。

今使ってるiPhoneも背後には工場労働者の手仕事が…

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工場労働の低賃金、残業の問題、人材の流動性の高さを問題視し、 Zengさんは大学院卒業後に人権擁護のキャリアを選択するとのことです。そして、今多くの人が使用しているiPhoneは昼夜働く多くの労働者の手で作られているということ。そのことについてもっと話し合い、ソーシャルメディアへ投稿するときも、そのiPhoneを使っているということを認識しすべきだとインタビューを締めました。

ユーチューブのNYUWagnerチャンネルに Zengさんの活動をまとめた動画が上がっています。

www.youtube.com

色々考えさせられる話ですね。普段使ってるiPhoneもこうした工場労働者の人たちの仕事によって支えられていると思うと、いつも享受している快適さや利便性というのは何なのかと。何かの犠牲の上に成り立っているのではないかと…今使ってるiPhone大事に使いましょう!

(via:MacRumors, Bussiness InsiderNYUWagner)

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